狐塚古墳は、風田海岸の北端に近い風田川河口右岸の砂丘上に立地し、愛泉会日南病院の敷地内にある。
本古墳は、古墳時代終末期(7世紀前半)の横穴式石室を有する古墳で、墳丘及び羨道部の一部や天井部が失われているため、墳形及び石室の全体規模などは不明であるが、玄室規模だけを比較すれば鬼の窟古墳(円墳)や千畑古墳(前方後円墳)など奥行き5m級の玄室をもつ大型横穴式石室のなかでも、奥行き5.6m、幅2.7mを計り県内最大である。
また、副葬品として刀剣片、鉄鏃、馬具類、耳環、坏・横瓶などの須恵器類、勾玉・管玉などの玉類、鋺・鈴などの青銅製品類が検出されており、特に青銅製鋺は県内でも数少ない貴重な資料である。
なお、古墳見学の際には日南市文化生涯学習課(0987-31-1145)へ事前の申し込みが必要である。