須木村古墳とは、小林市須木庁舎(旧須木村役場)の東側山林中で発見された地下式横穴墓4基である。
昭和55年には、役場庁舎建設の敷地造成中に地下式横穴墓10基(上ノ原地下式横穴墓群)が新たに発見され、人骨に伴って直刀・剣・鉄鏃などの副葬品が出土している。これらの地下式横穴墓は、遺物の年代から紀元5世紀後半~6世紀前半頃に築造されたと考えられている。
特に、9号地下式横穴墓は、出土した人骨の頭部に大小の竹製櫛9個が着装されていたこと、その頭部側の壁面には刀子が突き刺さっていたことから、呪術的性格の高い墓と考えられている。