板絵著色観音菩薩御正体
( いたえちょしょくかんのんぼさつみしょうたい )
指定者 |
県 |
種別 |
有形文化財 |
指定年月日 |
S40.8.17 |
所在地 |
美郷町南郷区神門69-2(神門神社)
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杉材の一枚板に彩色で観音坐像一躯を描いたものである。
湧き立つ波の上に岩を描き、その上に大ぶりの蓮華座を置き、観世音菩薩を描く。観世音菩薩は高髻(もとどり)で、坐像化物(けぶつ)のついた花冠をいただき、左手でつまむように蓮の花を持ち、裳をつけ条帛(じょうはく)をかけた姿で蓮華座に坐る。
描法は細密とは言いがたいが、のびのびとした筆致は、鎌倉時代に盛行した中国宋風の描法をしのばせる。
彩色は目鼻だちを墨描、肉身は胡粉地に朱、緑青、白群を用いているがかなり剥落している。
裏面には応永8年(1401)に、三門(みかど)大明神御正体を施入した旨の墨書銘がある。