六地蔵幢は地蔵信仰の広まりにより全国的に分布している供養塔である。
六地蔵の信仰とは、人は死後、生前の行いにより三悪道及び三善道のいずれかに行くとしたもので、行き先で地蔵が死者を救済するという考えに基づくものである。
この六地蔵幢は、現在延岡市の内藤記念館に建てられているが、元は舞野(まいの)神社北側の行縢川(むかばきがわ)沿いに建っていたのを移したものである。阿蘇溶結凝灰岩(あそようけつぎょうかいがん)製で高さ2.79m、下から基礎(きそ)、幢身(どうしん)、中台(ちゅうだい)、龕部(がんぶ)、笠(かさ)、請花(せいか)、宝珠(ほうじゅ)で構成され、六角柱の幢身に碑文が刻まれ、弘治3(1557)年に藤原重弘が子どもの供養に建てたものであることが記されている。