生目神楽は、毎年3月15日に近い土曜日に生目神社里神楽祭において奉納されている春神楽である。午後1時頃から神事が始まり、夜11時頃にかけて23番の神楽が奉納される。歴史は古く、江戸時代中期には神楽が斎行されていたと考えられる。
生目神楽の各演目は、農業への豊作祈願・感謝を包含した作神楽としての意味を有する。現在奉納されている23番の中には、五穀豊穣や子孫繁栄を祈願する「杵舞」や「田の神」など宮崎平野の神楽に特徴的な演目がある一方で、「氏舞」などに県北部や県北西部地域の演目との類似性がみられ、山地と平地の交流を示すものと考えられる。
また、継承団体である生目神楽保存会は、番付ごとに後継者育成を行うなど、積極的な継承活動を続けている。