フランス、ブランヴィルに生まれる。15歳でパリに移り、
[印象派]、
[キュビスム]の影響を受ける。1913年アメリカで開かれた展覧会に「階段を降りる裸体」を出品、センセーションを起こす。その後、ほとんど無加工の大量生産品を作品として提示する
[レディ=メイド]に移行。1915年渡米、
ニューヨーク・[ダダ]の中心人物となる。男性用便器に偽名のサインを入れた「泉」や、性のメカニズムを機械になぞらえた「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」など、思考や感覚における既成概念を揺るがす作品で、現代美術に多大な影響を与えた。1923年以降、制作を放棄したと見られていたが、死後に遺作が発見され、伝説的な芸術家の謎をさらに深めた。1968年没。