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五ヶ瀬の荒踊
( ごかせのあらおどり )
指定者
国
種別
重要無形民俗文化財
指定年月日
S62.1.8
所在地
五ヶ瀬町大字三ヶ所8736
(荒踊保存会)
五ヶ瀬の荒踊は、五ヶ瀬町大字三ヶ所坂本地区に伝承されるもので、毎年9月の第4日曜日(三ヶ所神社の例大祭や中登神社、荒踊の館)に踊られている。
この踊りは、坂本城の城主坂本伊賀守正行が天正年間に創始し、慶長年間に孫の坂本山城守入道休覚が守護神二上大明神(現在の三ヶ所神社)に奉納する令を定めたことにより始まったものと伝えられている(一説には、近江国(現滋賀県)坂本から伝来した踊りともいわれている)。
現在、坂本地区の約250戸の人々によって伝承されている。踊りの役は、どの組の者が担当するという明確な分担があり、さらに踊り太夫などいくつかの役は世襲となっている。行列や旗の行進順序には昔ながらの定めが現在も厳守されている。
この荒踊の一行は、60余名の武者姿の者を中心とした役の者が大小の旗幟を押したてて隊列を組み、踊り場に練り込んで中央に据えられた太鼓を取り囲んで踊る。太鼓、鐘、笛、法螺貝などの伴奏に合わせて勇壮活発に十余曲を踊る。「入端(いりは)」という入場の踊りから、「中踊り」、退場の「出端(では)」の踊りへと演目が順次進められ、武器を持っての踊り、扇をもっての踊り、素手の踊りと踊り振りが少しづつ変化していく。踊りの途中で鉄砲が撃たれると、踊り方が急変して人目を引く。踊りはそれぞれ30分ないし40分を要し、全体で6時間程の長時間の踊りである。
この荒踊は、規模や構成が大がかりであるばかりでなく、他に類例のない芸態を有し、地域的特色の顕著な風流の踊りである。
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