詳細

銅鰐口

 ( どうわにぐち )

指定者
種別 有形文化財
指定年月日 H30.9.10
所在地 宮崎市神宮2丁目4-4(宮崎県総合博物館)
 昭和41年(1966)に個人から宮崎県総合博物館に寄贈された鰐口。片面には「永徳元暦辛酉(かのととり)十月日」(永徳元年は1381年)と刻銘があり、これは県内に現存する鰐口の中で2番目に古い紀年銘となる。「安良宝前」とあるのは、鹿児島県霧島市横川町の安良(やすら)神社と考えられ、ここに最初に奉納された。もう片面には「文明十三五月十五日」(文明13年は1481年)、「義門寺」の銘があり、これは国富町の「義門寺(ぎもんじ)」を指す。面径は中世の鰐口としては標準的な大きさであるが、総厚は径のほぼ半分にも及ぶ堂々たるもので、鎌倉時代の遺風を残した厚手の鰐口である。保存状態が良好で、姿形が洗練された優品としても本県の工芸史上意義が大きいものである。

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