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てんりゅうむらのしもつきかぐら 天龍村の霜月神楽 Tenryumuranoshimotsukikagura

長野県
  • 正会員

    坂部大森諏訪神社氏子会(天竜村)
    向方お潔め祭保存会(天竜村)
    池大神社氏子会(天竜村)

 

  • 公開行事や祭礼の主な機会

    ・坂部の冬祭り(1月4日~5日)
    ・向方のお潔め祭り(1月3日)
    ・大河内池大神社例祭(1月5日~6日)

 

  • 「天龍村の霜月神楽」について

     天龍村には「坂部の冬祭り」「向方のお潔め祭り」「大河内の池大神社の例祭」とよばれる3つの祭りがある。昭和53年(1978)には、これら3つを一括して「天龍村の霜月神楽」として国の重要無形民俗文化財に指定されている。
     これら3つの祭りが行われる天龍村神原地区は天竜川西岸にある。同じく西岸にある阿南町新野の神楽や愛知県豊根村の奥三河の花祭り、大谷の御神楽、天龍川東岸にある遠山の霜月祭り、天龍村中井侍の神楽、静岡県浜松市の水窪町の神楽など三遠信の国境一帯に広がる湯立神楽の一大分布圏にあって、とりわけ古い形式を伝える祭りとして注目されてきた。
     その特徴は、いずれも冬(本来は旧暦霜月)の一夜を徹して、湯立てと舞とが繰り返され、全体に神事色がきわめて強いところにある。それとともに、神子(かみこ)とも宮人(みょうど)ともよばれる人々が一生涯祭りに奉仕したことと、例祭とは別に「お清め祭り」などとよばれた臨時祭があったところに大きな特徴がある。どちらも立願によるもので、人々が祭りによせた祈りの強さを物語ってくれる。
     3つの祭りを比較すると、向方と大河内の祭りは共通性が強く、坂部の祭りも、うたぐらなどに似たところが少なくない。大河内は歴史的に向方の枝郷であり、のちに三河とのつながりを深めたため、変容がより進んだものと考えられる。祭りは地域の事情にあわせて個性を育みながら伝えられてきた。
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