- Qユデオケは、どうやって使うのですか?
-
A
ユデオケは、中にものを入れるのではなく。大釜(おおがま)の中で蒸(む)している麻(あさ)の上にかぶせて使用していました。こうすることで麻の表面が柔(やわ)らかくなり、簡単に表皮(ひょうひ)を剥(は)げるようになりました。ユデオケは、麻だけでなく、紙の原料の楮(こうぞ)を蒸す時にも使われました。麻用のユデオケは、3メートルもの高さがあります。
- Q昔はどんな植物や道具を使って薬を作っていたのですか?
-
A
ドクダミやゲンノショウコ、ヨモギを取ってきて、よく陰干ししたもので自家製の漢方薬を作っていました。また、薬作りの道具として用いられたのが薬研(やげん)と呼ばれる道具です。これは、深くV字にくぼんだフネととっ手の付いたクルマから成っています。フネの中に薬草を入れ、クルマを前後に動かして細かく砕いて薬を作っていました。
- Q糸車は、何をする道具ですか?
-
A
麻や綿などから紡いだ糸に撚りをかけて一定の太さと長さに整える道具です。糸車は、大きな車と小さな紡錘(つむ)から成ります。紡錘は、ベルトの役目をする糸で車と連結しており、車を回転させると紡錘が高速で回転し、糸に撚りをかけていきます。大きな車の方が目にとまりますが、実は、小さな紡錘が大きな役割を果たしています。
- Q「ベブガハホ」とは何ですか?
-
A
ベブガハホとは、高原町の狭野神社で2月に五穀豊穣と牛馬安穏を祈願して行われる、苗代田祭りの狂言のことです。
「ベブ」は牛、「ハホ」は母を表します。ベブガハホの内容は、畦塗りの後、牛が病気で倒れてしまい、大騒ぎとなり、手当をしても治らない。そこで、早馬神(馬頭観音)に願をかけ、踊りを奉納したところ回復するといったものです。 - Q「ししとぎり」とは何ですか?
-
A
ししとぎりとは銀鏡神楽の32番目の演目で、狩猟信仰に支えられた狩法神事です。男女の2人の神が猪の足跡を追い、射止め、持ち帰るまでの様子を狂言風に仕立てています。なお、ししとぎりは毎年12月15日の午前9時頃から行われます。
- Q宮崎に神楽は、どれくらいあるのですか?
-
A
宮崎は、神楽の宝庫で、県内のほとんどの市町村に神楽が伝承されています。しかし、過疎化などにより後継者不足で、なくなっていく神楽もあります。『宮崎県の民俗芸能-宮崎県民俗芸能緊急調査報告書-』(宮崎県教育委員会、平成6年3月)によると、県内の神楽の団体数は約200あり、現在も神楽を奉納しています。
- Q宮崎を代表する神楽は、何ですか?
-
A
米良神楽(西都市)、高千穂の夜神楽(高千穂町に伝わる神楽)、椎葉神楽(椎葉村に伝わる神楽)、高原の神かん舞め(高原町の祓川神楽と狭野神楽)は、国指定重要無形民俗文化財です。
県の無形民俗文化財としては、高鍋神楽(旧高鍋藩領の大神事など)、尾八重神楽(西都市)、船引神楽(清武町)、諸塚神楽(諸塚村に伝わる神楽)、西米良神楽(西米良村)があります。 - Q宮崎の方言は、地域によって異なるのですか?
-
A
宮崎の方言は、豊日方言と薩隅方言の2つに分けられます。豊日方言は、昔の国名で豊前・豊後と呼ばれた地域と日向と呼ばれた地域で使われているもので日向弁と言われています。薩隅方言は、薩摩・大隅と呼ばれていた地域で使われているもので諸県弁と言われています。
- Q田の神には、種類があるのですか?
-
A
神官型や仏像型、田の神舞型、文字碑、自然石といった形の田の神があります。神官型は、衣冠束帯の服装のもので立像はなく、座像のものです。仏像型は長い衣をまとった立像です。田の神舞型は、短い着物に袴をはいた農民の仕事着姿のもので、手に椀やすりこぎを持って踊っている姿をしています。文字碑は、石碑に田の神の文字などを刻んで建てたものです。
- Q焼き畑では、どんな作物を作るのですか?
-
A
宮崎県では、焼き畑のことを「コバ」と呼びます。栽培される作物は、地域によって異なりますが、椎葉村では、1年目にソバ、2年目にヒエ、3年目4年目にアズキやダイズを作ります。
その後は、地力を回復させるために15~20年放置しておきます。