- Q宮崎県総合博物館には恐竜の化石を展示していますか?
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A
常設展示室の全長11mのティラノサウルスの全身骨格は大迫力です。プロトケラトプスの全身骨格、エオラプトルの全身骨格、トリケラトプスの角(実物)、サルタサウルスの上腕骨(実物)、ディプロドクスの肋骨(実物)などを展示しています。これらのうちサルタサウルスの上腕骨には触ることができます。 このほか翼竜のプテラノドン、魚竜のイクチオサウルス、中生代の鳥類の始祖鳥、孔子鳥などの全身骨格も展示しています。
- Q宮崎県で恐竜の化石は見つかっていますか?
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A
残念ながらまだ見つかっていません。恐竜の生きていた時代の地層は県内の広い範囲に分布しますが、深い海や火山でできた地層には恐竜化石は見つかりません。県北の五ヶ瀬町では恐竜が生きていた時代のアンモナイトや貝化石が見つかっています。また同じ時代のシダの化石や淡水にすむ貝化石も見つかっています。これらのことから考えると、恐竜の化石が見つかる可能性は十分あるといえるでしょう。
- Q地層に埋まっている丸い岩石を見つけました。恐竜の卵ではないでしょうか?
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A
これまで恐竜の卵ではないかと持ち込まれた丸い岩石は、すべて硬い岩石のボールでした。砂岩や泥岩などの地層にできるかたいボール状のものをコンクリーションといいます。コンクリーションはノジュール(団塊)ともいい、地層中で炭酸カルシウムなどが化学的に集まってできるものと考えられています。青島や鵜戸神宮などの観光地をはじめ県内各地で地層中に岩石のボールを見ることができます。
- Q田野町と高岡町でカニらしい化石を見つけたのですが、何という名前ですか?
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A
回答回答多く見つかるのは、ムカシエンコウガニの仲間でミヤザキエンコウガニの化石です。その他宮崎層群は、貝、ウニ、サンゴ化石など多種多様な化石を産します。ミヤザキエンコウガニは、田野町や高岡町から産出する化石です。保存のよい化石には、甲羅やハサミなどをはっきり見ることができます。
- Q宮崎県からナウマンゾウの化石は見つかっていますか?
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A
ナウマンゾウは、いまから30万年前から2万年前まで、日本、中国、朝鮮半島などに生息していました。大きいものは背丈が2mをこえ、長い牙をもっていました。1959(昭和34)年、西都市都於郡奈良瀬坂の山中でナウマンゾウの幼体の臼歯と下顎骨の一部が南九州ではじめて発見されました。その後、2005(平成17)年にはえびの市で成体のナウマンゾウの臼歯と下顎骨が見つかりました。
- Q道路の工事現場のがけの上の方によく見られるオレンジ色の地層は何ですか?
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A
オレンジ色の地層は火山灰の層です。宮崎県は霧島山、桜島、姶良カルデラの東側に位置するので、これらの火山から噴出した火山灰や軽石が、西風によって運ばれ地形に沿って堆積し、いくつもの層をつくっています。県南地域で見られるオレンジ色の層は鬼界アカホヤ火山灰と呼ばれ、約7300年前に屋久島北西にある鬼界カルデラから噴出した火山灰です。
- Qシラスについて教えて下さい。
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A
シラスは、約2万8千年前に鹿児島県錦江湾(鹿児島湾)の姶良カルデラから噴出した大火砕流の噴出物です。軽石や火山灰を多く含み白っぽいのでシラス(白砂・白州)と呼ばれています。顕微鏡で見ると火山ガラスがたくさん含まれています。宮崎県では県南部を中心に、一ツ瀬川以南に分布しています。この火砕流堆積物は高温で堆積したため一部が溶けて硬い岩石(溶結凝灰岩)になっています。
- Q溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)とは何ですか?
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A
火砕流の下部は高温のため、含まれている軽石やスコリア、黒曜石はとけています。冷えると岩のようにかたくなり、冷えて縮んだ岩石は割れて、柱状節理をつくります。このような岩石を溶結凝灰岩といいます。
宮崎県には4種類の溶結凝灰岩があります。県南部には姶良溶結凝灰岩、県西部に加久藤溶結凝灰岩、児湯地区には尾鈴山溶結凝灰岩、北部には阿蘇溶結凝灰岩が分布しています。溶結凝灰岩は灰石とも呼ばれ、墓石、石垣、石橋などに使われています。 - Q水晶とはどんな鉱物なのですか?
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A
石英という鉱物が、はっきりと形がわかる結晶をつくったものを水晶といいます。水晶は基本的には六角形の結晶をしています。成長の仕方でハートの形(日本式双晶)やキノコ型の結晶などさまざまな形になり、色も無色透明から透明な黒の煙水晶、真っ黒な黒水晶、紫色のアメシスト、黄色のシトリンなどさまざまです。
- Q隕石のような石を見つけたのですが、隕石とはどのようなものですか?
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A
地球が彗星の通った跡を通過すると、宇宙から天体の破片が飛び込んできます。その多くは「流星」となって燃えつきますが、ごくまれに地球上に落下する破片は「隕石」といいます。この隕石の表面には、指で押したようなくぼみが多く見られます。これは隕石が地球大気に衝突したとき表面が溶けてできたものと思われます。