宮崎の水辺
海の自然
干潟の自然
潮の満ち引きによって、水を被ったり、干上がったりする平らな海岸が干潟です。陸の砂や栄養分は、川に運ばれ、河口や沿岸にたまります。干潟は、栄養、光、酸素がたっぷりある所で、泥や砂の中や表面に、たくさんの生き物がお互いに関係しあって住んでいます。これらの生き物たちの働きによって、沖に出ていく水がきれいになります。
湿原の自然
川南や高鍋の台地や谷の上部には川南湿原や高鍋湿原をはじめ、小さな湿原がたくさんあります。
そこは一見、荒れ地に見えますが、流れ込む水がきれいで養分をほとんど含んでいませんので、モウセンゴケ類などの食虫植物やホシクサ科、ラン科など、やせ地に生育できる湿原に特有な植物が見られます。
また湿原にはこれらの植物を餌やすみかにする動物がすんでいます。ハッチョウトンボ・キイトトンボなどのトンボ類やゲンゴロウの仲間など水生昆虫に特有なものがいます。
サンゴの海 (夫婦ヶ浦/串間市・南郷町)
日南海岸の海中は、黒潮の影響を受け亜熱帯気候を示します。特に、宮崎の冬の海は、天国です。
海水は澄み、暖かい海の中でサンゴやサンゴをすみ場にする生物たち、それを餌にする生き物がたくさんいます。マンボウもやってきます。
磯浜と砂浜の自然
磯の潮間帯は、生き物がたくさんいますが、夏太陽に焼かれたり、冬寒風にさらされたり、波にもまれたり、生活場所としては厳しい環境です。しかし生き物たちは、特別な体の構造や機能、生活上の工夫で克服し、環境のわずかな違いを利用して生活しています。
潮間帯:海の満潮線と干潮線との間の部分をいいます。
アカメの分布と生態
アカメは、南日本の宮崎県や高知県を中心に、世界でこの地域のみに分布する種類です。全長1.3m、体重40kgほどになる大型の魚類で、その生活場所の大部分を河口域にたよっています。
このため、環境の変化を受けやすく、宮崎県では河川護岸や湾岸工事、捕獲などが原因で生息数が著しく減少し、将来絶滅も心配されています。
- 見どころ
-
磯の石をひっくりかえそう
アサギマダラの幼虫海岸の内、岩石海岸を一般に磯といいます。
磯の海底には、波にもまれて丸くなった石(転石)が数多く見られます。この転石の下は、磯野の底生成物のすみかになっていて、カエルウオやイソカニダマシ、クモヒトデ、ナマコなどは宮崎の磯に実際生息しています。