宮崎の生物
- 現在、地球上でははかりしれないほどの生き物たちが生活しています。これらの生き物が、どのように分かれてきたか、そのさまざまな営みも含めて、宮崎の動植物を詳しく紹介します。
宮崎にしかない植物
広い地球上で宮崎にしかない植物(宮崎県固有植物)が15種類もあります。さらに、わずかに隣の県にまたがるものが12種類もあり、その数は他の県に比べ多いようです。これらの植物は県北部の祖母山系、県中部の尾鈴山系や川南台地、県西部の霧島山系に集中しています。その理由はよく分かっていません。
宮崎の地名のついた植物
宮崎県にゆかりのある地名の名前が付いている植物は39種類あります。「ヒュウガ」の付いた植物が多いのは宮崎県を「日向の国」と呼んでいたことに由来しています。
学名(学問上の名前でラテン語)に地名のついた植物もあります。
これらの多くは宮崎県で発見されたもので、新種として専門の出版物で正式発表された植物です。
文化的行動
1953年、動物の世界で初めての文化的行動が宮崎県幸島のニホンザルで発見されました。当時1歳3、4ヶ月であっためすの「イモ」がサツマイモを小川の水で洗い始め、その後、その新しい行動パターンは遊び仲間へ、また子どもの母親たちへと広がりました。
さらにイモ洗いを子ども時代に覚えためすが大人になると、その子にも伝わりました。このように伝播ー伝承の過程をとおして文化的行動と呼ばれるようになりました。
地理的変異
動物は移動して分布域を広げようとする性質がありますが、高い山や海があるとそれ以上進むことができず狭い地域の中に取り残されてしまいます。同じ種でも周りとの行き来がなくなると、そのグループの中だけで進化し、それぞれの地域に独特の形や色が広がります。こうした違いは「亜種」として区別できます。このような例をヤマドリで紹介しています。
ソテツにみる共生
あらゆる生物は互いに影響しあって生活しています。そのうち、互いに助け合って生きている関係を相利共生といいます。ソテツの根にはサンゴ状の「こぶ」ができ、その「こぶ」を切ると中に緑色の輪があります。その輪を顕微鏡でのぞくとラン藻類が見えます。ソテツはこのラン藻類と相利共生の関係にあります。
サシバの渡り
稲刈りの行われる10月ころ、青森県以南で繁殖したサシバは、北から南への季節風が吹き始めると、上昇気流にのり徐々に南下しはじめ、日本の太平洋岸を和歌山県、高知県、宮崎県と通過しながら群れの数を増やし、鹿児島県の佐多岬から沖縄県の辺戸岬へ向かって飛び立ち、南西諸島の島伝いに渡りを行います。
- 見どころ
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保護色ってなぁに
色や形を周囲の環境に似せることによって自分の身を守ることになる現象です。木の葉、かれ葉、小枝、コケ、花びらなどに似せ、えさとしてねらうものからの目をのがれていきます。
標本箱の枯れ葉の中に昆虫がいます。いくつ見つけられるかな。答えは博物館で確かめて下さい。 -
鳥とカエルの声を聞いてみよう
宮崎に生息している鳥やカエルはどんな声で鳴いているのでしょうか。
ここでは鳥やカエルの声を聞くことができます。さてあなたは何種類の鳴き声がわかるでしょうか。