寛政10年～文政期（1798～1830）に都城島津家の記録方によって編纂された都城領域の地誌である。112巻と拾遺１巻の全113巻からなり、うち103巻が現存している。22代島津久倫の代に、記録方の役人であった荒川儀方が中心となって編纂されたものである。
　都城の風土・地名の由来だけでなく、当時伝来した古文書･古記録をはじめ、編纂当時の同時代史料、石造物や棟札の記録、淡彩を施された当時の絵図やスケッチまでも収められており、都城島津家治世下の歴史を知る上で欠かすことのできない貴重な史料である。