No. |
種類 |
資料の
名称 |
よみがな |
説明 |
点数 |
写真 |
1,2 |
石器 |
剥片尖頭器 |
はくへんせんとうき |
石を割ってできた細長いかけら〔剥片(はくへん)〕の鋭い縁(ふち)をそのまま利用し、槍先(やりさき)として使う石器。木の柄(え)に取り付けやすいように加工されています。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
2 |
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3,4 |
石器 |
角錐状石器 |
かくすいじょうせっき |
石を打ち欠いて、三角すい状に加工した石器。剥片尖頭器と同じように、柄の先につけて槍先として使ったと考えられます。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
2 |
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5~8 |
石器 |
ナイフ形石器 |
ないふがたせっき |
旧石器時代を代表する石器。剥片の片側を鋭利(えいり)な刃として利用します。柄の先につけて槍として、または、ナイフのように手に握って、肉などを切ったりするための道具です。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
4 |
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9,10 |
石器 |
掻器 |
そうき |
剥片の一端(いったん)に急角度の刃をつけた石器。獲物(えもの)の毛皮に付いた脂肪や肉をかき取るために使われたと考えらます。別名エンド・スクレイパー。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
2 |
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11,12 |
石器 |
削器 |
さっき |
剥片の側縁(そくえん)〔両側の縁〕に刃をつけた石器。刃が鋸状(のこぎりじょう)に作られたものもあり、物を切ったり削(けず)ったりする道具と考えられます。別名サイド・スクレイパー。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
2 |
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13,14 |
石器 |
錐状石器 |
きりじょうせっき |
剥片の一部を鋭く尖(とが)らせて、錐状(きりじょう)の刃を作った石器。石や動物の皮などに穴を開けるために使ったと考えられます。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
2 |
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15~17 |
石器 |
敲石 |
たたきいし |
石器をつくる際のハンマーとして使われたものと考えられます。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
3 |
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18,19 |
石器 |
細石刃核 |
さいせきじんかく |
細石刃をはぎ取った後に残る石核です。細石刃をはいだ跡(あと)がのこっています。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
2 |
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20,21 |
石器 |
細石刃 |
さいせきじん |
後期旧石器時代の終わり頃に使われた細かな縦長の剥片です。骨などで作った槍先(やりさき)の側面に複数個を埋(う)め込(こ)んで槍先として使われたと考えられます。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
2 |
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22~24 |
石器 |
石核と剥片 |
せっかくとはくへん |
上は石器製作に必要な剥片(下ふたつ)をはぎ取った後に残った芯(しん)です。目的とする剥片に応じて様々な大きさや形が見られます。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
3 |
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25~40 |
石器 |
チップ(砕片) |
ちっぷ(さいへん) |
石器を作る際、まわりに飛び散った石のかけらです。これ自体は道具になりませんが、チップが多く見つかった場所は、石器製作の場と推定されます。上ノ原(かみのはる)遺跡[宮崎市佐土原町]出土。 |
16 |
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41~53 |
石材 |
黒曜石(桑ノ木津留産) |
こくようせき(くわのきづるさん) |
桑ノ木津留(くわのきづる)はえびの市と熊本、鹿児島県境付近の原産地です。石鏃や細石刃に多く使われました。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
13 |
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54~58 |
石材 |
黒曜石(姫島産) |
こくようせき(ひめしまさん) |
姫島(ひめしま)は大分県国東半島(くにさきはんとう)の北東に位置する黒曜石(こくようせき)〔溶岩(ようがん)が急に冷えたため火山ガラスとなった岩石〕の原産地(げんさんち)です。その名の通りふつうは黒くガラス光沢(こうたく)がありますが、姫島産のものは灰白色をしているのが特徴(とくちょう)です。宮崎県では、縄文時代(じょうもんじだい)の石鏃〔(せきぞく)やじり〕などを中心に使われました。吉野第2遺跡[延岡市]出土。 |
5 |
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59~62 |
石材 |
黒曜石(腰岳産) |
こくようせき(こしだけさん) |
腰岳(こしだけ)は佐賀県伊万里市(いまりし)にある山で、良質の黒曜石を多く産します。縄文時代には、遠く宮崎県まで人の手によって運ばれました。主に石鏃などに使われました。吉野第2遺跡[延岡市]出土。 |
4 |
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63~65 |
石材 |
ホルンフェルス |
ホルンフェルス |
頁岩(けつがん)や砂岩がマグマの熱を受けて変成鉱物(へんせいこうぶつ)が生じた変成岩です。黒曜石産地が少ない宮崎では流紋岩(りゅうもんがん)と並ぶ石器石材です。大きな剥片が得やすく、大型のナイフ形石器や剥片尖頭器などに多く使われました。吉野第2遺跡[延岡市]出土。 |
3 |
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66,67 |
石材 |
水晶 |
すいしょう |
石英のうち結晶面(けっしょうめん)がはっきりしているものを水晶といいます。遺物として出土するものは透明な良質の水晶を利用し、加工したものがほとんどです。旧石器時代にはナイフ形石器の材料として使われ、弥生時代以降は玉〔勾玉(まがたま)・切子玉(きりこだま)など〕、中・近世以降には数珠(じゅず)として利用されました。吉野第2遺跡[延岡市]出土。 |
2 |
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68 |
石材 |
チャート |
チャート |
大昔の放散虫(ほうさんちゅう)という石英と同じシリカの殻(から)を持ったプランクトンの死がいが海底に降り積もってできた岩石です。灰・緑・赤・黒など様々な色があり、宮崎県では西臼杵(にしうすき)郡内を中心に産出します。旧石器・縄文時代には、石器の材料として多用されたほか、8世紀以降になると火打石としても使われました。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
1 |
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69 |
石材 |
安山岩 |
あんざんがん |
マグマが冷えて出来た火山岩の一種です。古墳の石室や城郭の石垣にもよく利用されます。旧石器・縄文時代には、石斧や石鏃、石匙などに使われました。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
1 |
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70 |
石材 |
頁岩 |
けつがん |
粘土や泥が固まって出来た堆積岩の一種です。薄くはがれやすいことから、この名が付きました。縄文・弥生時代に打製石斧や磨製石鏃の材料として使われました。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
1 |
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71 |
石材 |
流紋岩 |
りゅうもんがん |
大分県・宮崎県の県境にまたがる祖母・傾山系に産出する火山岩の一種です。通常の流紋岩はその名のとおり流紋(りゅうもん)という縞模様(しまもよう)があるのですが、石器に好んで使われたのは無斑晶(むはんしょう)流紋岩という流紋のない黒っぽい均質(きんしつ)で緻密(ちみつ)なもので、旧石器時代のナイフ形石器などに多く利用されました。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
1 |
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72 |
石材 |
砂岩 |
さがん |
海底に堆積した砂粒が長い年月のうちにが固まって出来た堆積岩(たいせきがん)です。旧石器時代の敲石(たたきいし)から現代の石垣(いしがき)まで広く人類に利用されます。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
1 |
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73 |
石材 |
石英 |
せきえい |
シリカ〔二酸化珪素(にさんかけいそ)〕を成分とする鉱物で、石英のうち結晶面があるものは水晶と呼んで区別しています。縄文時代の石鏃や、江戸時代の火打石として使われていました。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
1 |
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74 |
石材 |
チャート(赤) |
チャート |
大昔の放散虫(SiO2の殻を持ったプランクトン)が海底に降りつもってできた岩石。灰・緑・赤・黒など様々な色があり、宮崎県では西臼杵郡を中心に産出します。えびの市では川内川の川原でチャートを拾うことができます。妙見(みょうけん)遺跡[えびの市]出土。 |
1 |
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75 |
石材 |
尾鈴山酸性岩(花崗閃緑斑岩) |
おすずやまさんせいがん(かこうせんりょくはんがん) |
約1500万年前に、日向市沖にあった火山の活動に関連した岩石で、遠見半島から尾鈴山周辺、木城にかけて産出する火山角礫岩、溶結凝灰岩、花崗閃緑斑岩、花崗閃緑岩の総称を尾鈴山酸性岩といいます。石器に最も多く使われる尾鈴山酸性岩は溶結凝灰岩です。この資料は花崗閃緑斑岩です。旧石器時代以降、主に磨石・敲石に利用され、まれに剥片石器としても使われました。市納上(いちなわかみ)第4遺跡[川南町]出土。 |
1 |
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