宮崎県立美術館
宮崎県立美術館外観 ロビー

コレクション展

当館の収蔵作品を紹介するコレクション展。郷土作家はもちろん、海外の著名な作家の作品も多数紹介しており、
県外から来られたお客様にも大好評をいただいています。コレクション展は年に4回、多彩なテーマを設けて開催します。

平成31年第一期コレクション展


会期:2019年4月12日(金)〜7月7日(日)

 

名品セレクション + 新収蔵作品

 宮崎県立美術館では、「郷土出身作家及び本県にゆかりのある作品」 「わが国の美術の流れを展望するにふさわしい作品」 「海外のすぐれた作品」 という3つの柱にそって、作品収集を進めてきました。開館後20年以上を経て、総収蔵点数は4,000点を超え、充実したコレクションになっています。

 展示室1では、この中からコレクションを代表する国内外の名品を選りすぐって紹介します。ピカソをはじめとする海外作家の名品、日本美術史に大きな足跡を残した国内作家の名品、そして当館の特色の一つであるシュルレアリスムコレクションの名品とともに、毎回テーマを変え、特定の分野やグループ等にスポットを当てた特集展示も行います。

 今回は、昨年度新たに収蔵したフィニーとベルメールの作品を初公開します。多彩なコレクションの魅力をご堪能ください。

ピエール・ボナール
「浴槽」

宮崎の美術 新収蔵作品 山内多門

 明治時代、日本の絵画は急激な社会の変化の中で転換期をむかえます。西洋の表現も取り入れられ、新しい「日本画」を求めた模索が始まりました。この時代に活躍した本県出身の日本画家として、伝統的な狩野派の流れを汲む山水画で力を発揮した山内多門がまず挙げられます。また、同時代に秀麗な美人画で認められていたのが益田玉城です。

 一方、本県出身の洋画家では、太い輪郭線と鮮やかな色彩で独自の画風を追究した塩月桃甫が、大正5年に文展(文部省美術展覧会)に入選しています。また、力強い筆づかいで生命力あふれる女性像を描いた山田新一などが中央画壇で活躍しました。

 今回は、宮崎県を代表するこれらの作家の作品を紹介するとともに、昨年度新収蔵となった山内多門の作品を紹介するコーナー展示も行います。

 本県出身の作家やゆかりの作家による作品の魅力をお楽しみください。

山内多門
「西渡晩夏」

生誕120年 ルフィノ・タマヨ

 1969年、日本とメキシコの間で日墨通商協定が調印されました。以降、両国間では姉妹都市提携や文化交流が進みます。

 1972年には、宮崎県総合博物館とメキシコ市文化博物館が姉妹提携を結び、当館の前身である県総合博物館の美術部門には、メキシコを代表する作家たちの作品が数多く収蔵されることとなりました。それらの作品は、その後当館の開館に合わせて移管され、コレクションの幅を増しています。

 本展では、それらメキシコの作家による作品群の中から、今年生誕120年を迎えるルフィノ・タマヨ(1899〜1991)の版画にスポットを当てます。タマヨが独自に開発した版画技法も交え、独特の色彩感覚と大胆な画面構成で表現されたユーモラスな版画作品をまとめて紹介します。メキシコの古代美術とヨーロッパの近代美術を融合したタマヨの世界をお楽しみください。

瑛九 −ちいさな愉しみ

 宮崎市出身の瑛九(本名:杉田秀夫)は、生涯を通じて常に新しい表現を求め、写真や版画、油彩など様々な技法に取り組みました。またその作風も、初期から晩年に至るまで、印象派やシュルレアリスム(超現実主義)風、抽象的な作品など、多彩に変化しました。

 20代でフォト・デッサン集『眠りの理由』を刊行し、一躍美術界で脚光を浴びた瑛九は、様々な技法や表現を模索した後に、その集大成ともいえる点描による絵画空間へとたどり着きました。

 今回の展示では、各領域の代表的な作品とともに、瑛九が制作した版画作品の中から小品を特集して紹介します。没後60年近くを経て、今なお輝き続ける瑛九作品の魅力をお楽しみください。

作品画像

瑛九
「つばさ」

表現の広がり −国内作家−

 明治以降、日本社会の近代化が急速に進む中で、美術の世界にも、西洋からの大きな波が押し寄せました。彫刻もその例にもれず、伝統的なものと新しく入ってきたものとのせめぎ合いの中で、様々な素材や技法が用いられるようになり、現代に至るまでその表現は広がり続けています。ここでは、それぞれに独自の表現を求めて制作された国内作家の作品を紹介します。

 山本豊市(1899-1987)は、戦時中でも比較的手に入りやすかった漆を素材に、独特の柔らかな風合いで、フランス留学時に師事したマイヨールを思わせる丸みを帯びた豊かな女性像を表現しています。

 川原竜三郎(1940-2012)は、西洋彫刻の伝統的な技法である蝋型鋳造(蝋で原型を作って型を取り、金属を流し込む技法)を留学先のイタリアで学び、細部まで表現できるその特性を生かし、人物のみならず周囲の情景までも取り込んで細やかに表現しています。

 保田井智之(1956-)は、木やブロンズなど異なる素材を組み合わせ、従来の彫刻の技法にとらわれない制作方法により、独特の人物像を表現しました。金属の質感が木の柔らかさを際立たせ、優美なフォルムを生み出しています。

 様々な背景のもと、素材や技法、表現を追求した作家たちの作品をお楽しみください。

作品画像

保田井智之
「cascade」

みやざきデジタルミュージアム
コレクション展で展示している当館収蔵作品の画像や解説等(一部)がご覧になれます。

名品セレクション + 新収蔵作品 坂本 善三『連』
山口 長男『黄色いかたち』
ピエール・ボナール『浴槽』
ジョルジュ・ルオー『ピエロ』
ジャン・アルプ『視聴覚の形態』
宮崎の美術 新収蔵作品 山内多門 塩月 桃甫『裸婦』
山田 新一『卓に凭るリューシャ』
鱸 利彦『開拓農地』
益田 玉城 題不明
山本 泰業 題不明
瑛九 −ちいさな愉しみ 瑛九『つばさ』
瑛九『月』
瑛九『だだっこ』
瑛九『ともしび』
瑛九『愛の家』
表現の広がり −国内作家− 保田井 智之『cascade』

2019年度コレクション展

※内容等につきましては、都合により変更する場合があります。

展覧会名 内 容 会 期

第1期

名品セレクション
+新収蔵作品
宮崎の美術
新収蔵作品 山内多門
生誕120年
ルフィノ・タマヨ
 瑛九 −ちいさな愉しみ
表現の広がり
−国内作家−

 

ピカソやミロ、坂本善三など、国内外及びシュルレアリスムの名品とともに、昨年度新収蔵となったフィニーとベルメールの作品を初公開します。
宮崎県を代表する画家、塩月桃甫や益田玉城などの作品とともに、昨年度新収蔵となった山内多門の大作2点を初公開します。
メキシコを代表する作家たちの多数の作品群の中から、今年生誕120年を迎えるタマヨの版画作品をまとめて紹介します。
瑛九の代表作「月」「つばさ」などとともに、瑛九が制作した版画作品の中から小品を特集して紹介します。
時代の流れとともに多様化してきた彫刻の表現や素材に焦点を当て、国内作家を中心に紹介します。

4/12(金)〜
7/7(日)

第2期

たのしむ美術館

 

子どもから大人まであらゆる人に美術をお楽しみいただける展覧会です。すてきな発見や感動が待っています。

7/13(土)〜
10/6(日)

第3期

名品セレクション
+浜口陽三
宮崎の美術
県央・県南の美術
瑛九のサーカス
はじまり
−近代イタリア彫刻−

 

クレーやマティス、マグリットなど海外の名品とともに、国内の名品として、今年生誕110年を迎える浜口陽三や長谷川潔、池田満寿夫らの銅版画を特集展示します。
宮崎県を代表する画家、山内多門や山田新一などの作品とともに、宮崎市や串間市など県央・県南地区にゆかりの作家たちの作品を紹介します。
瑛九の代表作「Visitors to a Ballet Performance」「ブーケ」などとともに、サーカスをテーマにした作品を特集して紹介します。
近代イタリア彫刻を代表する先駆者であり、後の彫刻家たちに影響を与えたロッソ、マルティーニに焦点を当て、近現代イタリア彫刻の原点を紹介します。

10/12(土)〜
12/24(火)

第4期

名品セレクション
+静かなるもの
宮崎の美術
特集 太佐豊春
謙二郎と小五郎
瑛九 −デモクラート

 

ボナールやマン・レイ、川合玉堂など、国内外及びシュルレアリスムの名品とともに、初公開となるドラン作品をはじめ、フィニーや坂本繁二郎らの静物画を特集展示します。
宮崎県を代表する画家、山内多門や塩月桃甫などの作品とともに、太佐豊春の昨年度新収蔵となった作品を中心に紹介します。
郷土作家である渡辺謙二郎、小五郎兄弟の作品とともに資料も展示し、2人の業績を紹介します。
瑛九の代表作「旅人」「つばさ」などとともに、瑛九を中心に結成し後に世界的に活躍する多くの画家を輩出した「デモクラート美術家協会」の活動に焦点をあて展示します。

1/5(日)〜
4/5(日)

過去のコレクション展はこちら(PDFファイル 187KB